本記事では、米国高配当ETFとして人気な3つ、VYM・SPYD・HDVを8つの項目で比較します。
どれも有名だからどれを買えばいいか迷ってしまうワン!
VYM・SPYD・HDVは何が違う?8項目で比較
それぞれのETFについて、株価や配当、構成銘柄に関する情報をまとめました。表の中で、赤字がその項目で3つのETFを比較し最も優れているものです。一方、青字はその反対で最も劣っているものです。
項目ごとに各ETFのどれが優れているかを見ていきます。
VYM | SPYD | HDV | |
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名称 | バンガード・米国高配当株式ETF | SPDR®ポートフォリオS&P500®高配当株式ETF | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF |
指数 | FTSE高配当利回り指数 | S&P500高配当指数 | モーニングスター配当フォーカス指数 |
概要 | 高い配当利回りを特徴とする企業を広く分散するように構成されている | S&P 500指数の企業の中から高い配当利回りの企業で構成されている | 財務が健全で高い配当利回りの企業で構成されている |
株価(※1) | $127.00 | $45.16 | $118.04 |
株価上昇率(10年平均) | +6.50% | +4.66% | +4.15% |
株価下落率(コロナショック時) | -28.79% | -40.85% | -31.34% |
配当利回り(10年平均) | 3.02% | 4.45% | 3.55% |
配当増配率(10年平均) | +7.16% | +3.46% | +5.92% |
配当減配回数(※2) | 0回 | 4回 | 2回 |
構成銘柄数 | 547銘柄 | 80銘柄 | 75銘柄 |
コアセクター | 金融・資本財・ヘルスケア | 不動産・公益事業・金融 | エネルギー・生活必需品・ヘルスケア |
経費率 | 0.06% | 0.07% | 0.08% |
設定日 | 2006/11/10 | 2015/10/21 | 2011/03/31 |
※2:2013年以降の情報(SPYDは設定来以降の情報)
10年平均:SPYDは設定来の最大年数で算出
株価項目はVYMが優れている
株価の上昇率の10年平均はVYMが一番優れており、その値は+6.50%です。さらにコロナショック時の株価の下落率もVYMが一番下落幅が少なく-28.79%でした。HDVは同程度ですが、SPYDは下落率が-40.85%と10%以上差があります。これはSPYDが不動産セクターを含んでいるため下落率が大きいのでしょう。
VYMは3つの中で一番株価の成長性があり、かつ、株価の下落に耐性があることになります。
VYMは成長性があるワン!
配当利回りはSPYDが高く、増配はVYMが優れている
配当利回りはSPYDが4.45%で一番高い配当利回りです。SPYDは2番目のHDVの3.55%よりおよそ1%配当利回りが高く、この高い配当利回りがSPYDの一番の特徴です。
VYMは3.02%となっており、やや物足りなさを感じます。
増配率はVYMが+7.16%で一番高く、過去10年間で一度も減配していません。一方、SPYDは増配率が3つの中で一番低く、減配の回数は4回で一番安定していません。
VYMは株価項目で一番成長性があったのと同様に、3つのETFの中で増配率が一番高く成長性があります。SPYDは一番高い配当利回りを誇っていますが、減配をしており安定性に欠けます。HDVは2つのETFの中間の立ち位置です。
SPYDは一番配当利回りが高いワン!
構成銘柄数はVYMが圧倒的に多く、歴史も長い
構成銘柄数はVYMが547銘柄で他のSPYDの80銘柄、HDVの75銘柄を圧倒して多いです。構成銘柄数が多いと特定の銘柄に依存せず分散されており安定性が増します。
ETFの歴史はVYM、HDV、SPYDの順番で長くVYMは18年の歴史があります。ETFの歴史が長いとそれだけ運用実績があり信頼できます。
VYMは分散性があり、歴史が3つの中で最も長いETFです。SPYDはETFの設定日から10年たっておらず一番歴史が浅いです。
HDVは2つの中間に位置すること多く、バランスが取れているワン!
まとめ
VYMは今回比較した8項目の中7項目で他の2つのETFに優れている結果となりました。
3つのETFにはこのような特徴がありました。
- VYM:株価や配当に成長性がある
- SPYD:高い配当利回りを誇っている
- HDV:VYMとSPYDの2つのバランス型
それぞれのETFの特徴から自分に合ったETFを選択するのが良いでしょう。
私は長期投資が前提であれば、VYMを一番お勧めします。
リスクを取ってでも高い配当利回りが欲しいからSPYDにするワン!
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